BL Silver Coat RT 施工方法
BLシルバーコートRTは、専用プライマー / シルバー主剤 / 専用トップクリアーの3工程の塗装を行う事によりシルバークローム調の最終表面処理を実現致します。筆者は約3年間に渡りこの特徴的な特殊塗料に触り続け、BLシルバーコートRTの施工方法を模索しておりましたが、ここに遂にスプレーガンを使った手塗りによる施工方法を確立致しました。以下にその施工方法に関する全て、及び施行中に注意するべきポイントを明記致します。
施工方法 : 動画をご用意
このページの下部に、各塗装工程 (プライマー / シルバー主剤 / トップクリアー ) に関する動画をご用意致しました。これら3本の動画をご覧頂ければ、今迄は非常に難しいとされていたBLシルバーコートRTの施工ですが、以降はどなたでもBLシルバーコートRTが持つ本来のポテンシャルを十二分に引き出しつつ、常に同じレベルでの施工結果を得る事が出来る様になります。どうか是非ご参考にされて下さい。
BL Silver Coat RT : 施工は3工程
◯ プライマー : 主剤 / 硬化剤 / シンナー
◯ シルバー主剤 : シルバー主剤 / シンナー
◯ トップクリアー : 主剤 / 硬化剤 / シンナー
重要ポイント
施工基材の下地 : 鏡面化
◯ クロームメッキ調や金属調、または鏡の様な仕上がりを目指されている場合、塗装以前に何よりも施工基材における施工面の状況が非常に重要なポイントになります。まずはパテやサフェーサーを使用し施工面を可能な限り鏡面状態にして下さい。
プライマー施工面の処理
プライマーの完全乾燥後、プライマーの表面に白い粉状の異物やプライマー乾燥中に付着したゴミ物などが残っていると、シルバー主剤を施工した際、それら全てがシルバーの発色を阻害し、結果シルバー施工面の『滲み』や『染み』また『曇り』や『くすみ』の原因となります。実はこのプライマー完全乾燥後のプライマー表面に存在する異物こそが、BLシルバーコートRTの施工結果が失敗となる全ての原因でした。BLシルバーコートRTのプライマーは非常にデリケート且つシビアな塗膜であり、指や布でその表面に触れるだけで指紋や布目の小傷が直ぐにプライマー表面に付いてしまう為、今までは完全硬化後のプライマー表面に対する対応を取る事が出来ませんでした。しかし、約3年に渡り筆者が様々なメーカーのウエス等々で検証を行った結果、唯一、3M社製のウエス [ 3M仕上げワイプ5351 ] のみ、プライマー表面に傷を付ける事無くそれら異物を完全に除去する事が可能である事を確認致しました。このプライマー表面の拭き取り作業を行う様になって以降、BLシルバーコートRT全体の施工結果に関し失敗の事例は殆ど無くなった上、今迄以上に豊な輝きと発色を放つ金属調のシルバー施工面を表現する事が出来る様になりました。以下にご案内を致します3M仕上げワイプ5351を使ったプライマー完全乾燥後の表面処理は、BLシルバーコートRT施工全般に関して最も重要となる作業工程ですので、必ず実施して下さい。
シルバー主剤 : スプレーガン設定
◯ シルバー主剤を施工される際、スプレーガンは以下の設定として下さい。
シルバー主剤 : スプレーガンの設定
◯ パターン : 全開
◯ 吐出量 : 1-1/2回転戻し
◯ エアー圧 : 0.3Mpa
◯ ガン距離 : 15cm
※ ガンと施工面の距離が遠いとシルバーの発色が黄色味を帯びる事があります。
シルバー主剤 : スプレーガン口径
◯ ニードル・サイズ : 0.8〜1.4mm
シルバー主剤の希釈率
◯ シルバー主剤 : 専用シンナー = 1 : 2
重要 : 強制乾燥
◯ 各工程の施工後、熱を加え強制乾燥 (乾燥機使用) を行って頂く事を推奨致します。強制乾燥により施工面に残るシンナーや溶剤の成分を完全に除去する事が重要となります。
強制乾燥条件 : プライマー及びトップクリアー
施工後常温にて10分間程のセッティングを終えた後、80℃ (部材温度) / 40分〜60分程強制乾燥。
強制乾燥条件 : シルバー主剤
施工後常温にて10分間程のセッティングを終えた後、80℃〜150℃ (部材温度) / 30分〜40分程強制乾燥。
常温乾燥の場合
◯ プライマー : 施工後、5日以上常温にて乾燥 (気温25℃の場合)。
◯ シルバー : 施工後、5日以上常温にて乾燥 (気温25℃の場合)。
◯ トップクリアー : 施工後、5日以上常温にて乾燥 (気温25℃の場合)。
1. プライマー施工方法
[ プライマー希釈比 ] 主剤 : 硬化剤 = 4 : 1 / シンナー : 主剤の80〜100%
◯ 施工基材の大きさや厚さ、また材質により強制乾燥の温度 / 時間など適時調整をお願い致します。
◯ 強制乾燥により溶剤やシンナーの成分を完全に除去して下さい。
2. シルバー施工方法
プライマー施工面の処理 : プライマーが完全乾燥した後以下の作業を必ず行って下さい
3M仕上げワイプ53651にて施工面を拭き上げる
[ シルバー希釈比 ] シルバー主剤 : シンナー = 1 : 2
シルバー主剤 : スプレーガンの設定
◯ パターン : 全開
◯ 吐出量 : 1-1/2回転戻し
◯ エアー圧 : 0.3Mpa
◯ ガンと施工面の距離 : 15cm
※ ガンと施工面の距離が遠いとシルバーの発色が黄色味を帯びる事があります。
◯ 施工基材の大きさや厚さ、また材質により強制乾燥の温度 / 時間など適時調整をお願い致します。
◯ 強制乾燥により溶剤やシンナーの成分を完全に除去して下さい。
3. トップクリアー施工方法
[ トップクリアー希釈比 ] 主剤 : 硬化剤 = 8 : 1 / シンナー : 主剤の40〜60%
◯ 施工基材の大きさや厚さ、また材質により強制乾燥の温度 / 時間など適時調整をお願い致します。
◯ 強制乾燥により溶剤やシンナーの成分を完全に除去して下さい。
◯ トップクリアーはウレタン系塗料ですので、キャンディーカラーや顔料などによる調色が可能です。
施工解説動画
BLシルバーコートRTの施工方法を解説致しました動画です。1 ) プライマー編 : 2 ) シルバー主剤編 : 3 ) トップクリアー編の3部構成となります。各パートの施工方法に関しまして重要な情報や各パートでの施工のコツ、また施工に失敗をした際の状況やその対処方等々を全て網羅致し、BLシルバーコートRT施工に関します成功の為の最短距離をご案内致しております。こちらの動画を最後までご覧頂けましたら、どなたでもBLシルバーコートRTの施工を躊躇なく行って頂く事が可能となります。
塗膜性能評価
表面硬度 | 三菱UNI鉛筆使用 / 荷重500g / 3H |
付着性 | 碁盤目2mm試験 / セロテープ剥離 | 100/100 | 異常なし |
不粘着性 | ガーゼ5枚重ね / 荷重 Ø 40/500g 70℃ × 4h | 異常なし |
耐熱性 | 90℃ × 120h | 異常なし |
耐湿性 | 40 ± 1℃, 95%RH以上 × 120h 変色無き事 | 異常なし |
耐水性 | 40℃ 侵漬 × 48h | 異常なし |
冷熱繰り返し性 | -30℃ (1h) ⇔ 80℃ (2h) × 3 cycle | 異常なし |
耐光性 | フェードメーター × 200h | 異常なし |
耐衝撃性 | デュポン式 R=1/2inch W=500g H=300mm | 異常なし |
耐アルカリ性 | 0.1N-NaOH 55℃ × 8h スポット 変色無き事 | 異常なし |
耐酸変色性 | 0.1N-H2SO4 RT × 48h スポット 変色無き事 | 異常なし |
耐人汗性 | JIS0804法 人工汗液 40℃ 90%RH × 120h | 異常なし |
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