PD Wood Coat 施工方法
PD Wood Coatは二液型水性ポリシロキサン系無機ハイブリッド塗料です。木材に対し、透明な塗膜でありながら長期の変色防止 / 劣化防止性能を有します。また水性で環境性が良く、常温乾燥でも耐候性や防汚性に優れた塗膜を形成。木材の奥まで浸透してその効果を発揮します。
施工方法
[ 下地処理 ]
新材の場合
◯ 表面の油分 / ヤニ / 手垢 / ゴミ / カビ等の汚れは綺麗に除去して下さい。
◯ 木材は充分(含水率18%以下)に乾燥させて下さい。
・ 表面に水分が残っていると吸い込みムラが出来ます。
◯ 木材表面が凸凹や毛羽立ちがある時は#120~150または#180~240のサンドペーパーで研磨し平滑にして下さい。
・ 研磨で詰まった導管内の木粉はハケやエアーブロー等で綺麗に除去して下さい。
・ 木粉が残っていると綺麗に仕上がりません。
◯ ヤニが染み出している場合スクレーパーやカッターナイフで取り除いて下さい。
・ こびりついたヤニはラッカーシンナーで拭取ります。
・ ヤニが残っている所は塗料をはじいて塗れなかったり塗膜が剥がれたりする事があります。
古材(リコート : 上塗り施工を含む)の場合
◯ 表面の油分 / ヤニ / 手垢 / ゴミ / カビ等の汚れや変色部、ぜい弱層を綺麗に除去して下さい。
◯ 木材は充分(含水率18%以下)に乾燥させます。
・ 表面に水分が残っていると吸い込みムラが出来ます。
◯ 木材表面が凸凹や毛羽立ちがあるときは#120~150または#180~240のサンドペーパーで研磨し平滑にして下さい。
・ 研磨で詰まった導管内の木粉はハケやエアーブロー等で綺麗に除去します。
・ 木粉が残っていると綺麗に仕上がりません。
[ 屋外木部撥水・防汚・ヤケ止め木目仕上げ ]
PD Wood Coatの希釈率 / 主剤:硬化剤=10:1
◯ 主剤と硬化剤は事前にそれぞれ均一に撹拌する。塗装面積に応じた量の主剤と硬化剤を小分けし 主剤:硬化剤=10:1 の比率で正確に計量してから均一に混合します。
◯ 塗料は塗装粘度に調整されていますので、希釈せずそのまま塗装します。
◯ 塗装環境に応じて、塗装手段(ハケ塗り / ローラー塗り / スプレー塗り)を選択します。
・ ハケやローラーは木材表面の平滑度に合わせて、ニスバケ / ナイロンバケ / 短毛ローラー / 中毛ローラーを適宜使用します。
◯ 一度に広い面積を塗装せずに、小面積毎に木の中に充分浸み込ませながら均一に含侵塗装します。
◯ 吸い込みの多い木材は、吸い込み度合いに合わせWet-On-Wet方式にて塗料を重ね浸透させます。
・ 吸い込みの少ない木材は、吸い込み度合いに合わせて塗付量を調整しながら木の中に浸透させます。
・ この時液ダレが生じない様ご注意下さい。
◯ 全体的に液浮き状態になったら最後に表面を均一にならして仕上げます。
・ 塗料が木材表面に少し浮き出している状態が最適です。
◯ 塗料を厚塗りしすぎて木材表面にニスのような塗膜層を作らない様にする事が重要です。
・ 木の伸縮により塗膜がワレたり、ハガレたりする恐れがあります。
◯ 塗装終了後、夏季1~2時間 / 冬季5~6時間乾燥させます。
[ 養生 ]
最終強度に乾燥するまで約7日
◯ 2~3日ほどで硬化乾燥し、撥水・防汚性能が発現します。硬度がUPし木材最終強度に乾燥するまで約7日かかります。
◯ 乾燥時間を充分考慮の上養生期間を決めて下さい。
[ 注意事項 ]
◯ PD Wood Coatは天然無垢木材用で、木材の奥まで浸透して効果を発揮する塗料ですのでニス塗装された木部には充分な効果が得られません。
◯ 木材の種類により仕上がりの状態が異なりますので、予め同材での試し塗りをして仕上がりを確認して下さい。
◯ 気温5℃以下、もしくは湿度85%以上である場合、または換気が十分でなく結露が考えられる場合は塗装を避けて下さい。
◯ 屋外の塗装で降雨、降雪の恐れがある場合、および強風時は塗装を避けて下さい。
◯ 塗料は内容物が均一になるように、缶底から十分に撹拌してからご使用下さい。
◯ 用具の手入れは水またはお湯をご使用下さい。
・ 塗装面以外に付着した塗料は乾燥するまでは水かお湯で落とします。
・ 乾燥した塗料はラッカーシンナーで拭取って下さい。
◯ 残った塗料は、密栓して冷暗所で保存して下さい。
◯ 製品の安全に関する詳細な内容については、安全データーシート(SDS)をご参照下さい。
塗膜性能
- 耐アルカリ試験 : スポットテスト、5%硫酸水溶液に24時間浸漬(20℃)/ 異常なし。
- 耐酸試験 : スポットテスト、5%NaOH水溶液に24時間浸漬(20℃)/ 異常なし。
- 耐水性 : 水道水、10日間浸漬(40℃)/ 異常なし。
- 促進耐候性 : キセノンウェザオメーター2500時間照射後、変色目視確認 / 異常なし。
- 冷熱サイクル : 60℃×3hr, -20℃×3hr(10サイクル)/ 異常なし。