これがナノ金 / ナノ銀の姿だ!!
本日は電子顕微鏡が捉えたナノ課された金 / 銀の姿をご覧頂きたく思います。また、その画像を撮影する際に同時に行われたエネルギー分散型X線分光法 (SEM) によります、それぞれの元素分析のデータグラフも公開をさせて頂きます。
これらの精密なデータを取得した理由なのですが、ロシアの都市 : サンクトペテルブルグにありますエルミタージュ美術館の修復師さん達のユニオンにて、BLゴールドコート / BLシルバーコートRTを美術品の修復に使用して頂く際、これら2つの特殊塗料のその純度の高さを証明する資料の提示を求められた事がその理由となります。
ナノサイズとは???
お話を進めさせて頂く前に、肝心のナノサイズとは一体どれくらいの大きさなのか? 私も大いに興味のある分野でありますので、ネット上にてナノに関する様々な情報を収集致しておりました所、非常に分かりやすい解説を見つけました。それをまずは以下にご紹介させて頂きます。
ナノテクノロジー
最近、「ナノテク」とか「ナノテクノロジー」という言葉を耳にすることが多くなりました。一体、このナノテクノロジーとはどのようなものなのでしょうか? テクノロジーというからには、何かの技術なわけです。でも、一体何の技術なんでしょう?そもそも、「ナノ」という言葉は何を表しているのでしょう?
実はこのナノという言葉、元々ラテン語で“小人”という意味なのです。そして“10億分の1”という意味で長さの単位にも使われています。つまりナノメートルは10億分の1メートル、すなわち100万分の1ミリメートルの事になります。
ナノ・テクノロジーのナノは、このナノメートルのナノのことなのです。この大きさを、私たちが知っている大きさに例えてみましょう。
高校野球で有名な甲子園球場があります。そのバッターボックスから外野のフェンスまでを1ミリメートルとすると、甲子園球場の砂粒の一つの大きさが、ほぼ1ナノメートルに相当します。とにかく、もの凄く小さいって事は分かってもらえたんじゃないでしょうか?
引用先 : 産総研様 WEB SITE
https://www.aist.go.jp/science_town/scientist/scientist_03/scientist_03_01.html
透過電子顕微鏡 (TEM画像) で見る銀ナノ粒子
以下写真は透過電子顕微鏡を使用して捉えられた、BLシルバーコートRTのシルバー主剤を構成する銀ナノ粒子の映像です。黒い楕円形をした物体が10〜20nmのサイズでナノ化された銀の粒子となります。そして実に興味深い所が、銀の粒子間に見えます白っぽく映る部分 (緑の円の部分です) がご覧いただけるかと思いますが、これはシルバー主剤に含まれる各種溶剤 / シンナーです。
以前よりシルバー主剤、またゴールド主剤の施工後、その施工面に熱 (強制乾燥) を掛けて頂く事を強くおススメを致しておりおましたが、それはこの白っぽく映る部分 (緑の円の部分) の溶剤やシンナーを施工面より除去する事が目的となります。強制乾燥を行う事によりこの白く見える溶剤やシンナーを除去され、施工面にはシルバーまたはゴールドの粒子のみが残ります。その結果、施工面により金属感に満ちた発色や輝きを付与する事が可能です。
以下の元素分析データのグラフは、BLシルバーコートRT / シルバー主剤の銀の純度を示すデータです。専門の方にご覧を頂ければご理解頂けるかと思いますが、こちらのデータからは、BLシルバーコートRT / シルバー主剤の内容成分に関し、ほぼほぼ100%に近い銀の純度を示している事が読み取れます。
■ AG : 銀
■ Ti : チタン
透過電子顕微鏡 (TEM画像) で見る金ナノ粒子
以下写真は、同じく透過電子顕微鏡を使用して捉えられた、BLゴールドコートのゴールド主剤を構成する金 (24K) ナノ粒子の映像です。10〜20nmのサイズでナノ化された金の粒子が凝集する事無く分散している様がご覧頂けるかと思います。これはBLゴールドコートのメーカー側でも把握をしていなかったとの事ですが、金がナノ化されるとその粒形は丸型 / 三角型の2通りの形状となる事が、この検査結果で判明致しました。またシルバーの時と同様に、金の粒子間に介在する白い部分 (緑の円の部分) はゴールドコート主剤に含まれる各種溶剤やシンナーとなります。
以下、同じくBLゴールドコート / ゴールド主剤の金の純度を示す元素分析データです。BLゴールドコート / ゴールド主剤の内容成分に関し、ほぼほぼ100%に近い金の純度を示します。
■ Au : 金
■ Ti : チタン
■ Cl : 塩素
まとめ
今回の記事… あまりにも専門的過ぎまして、書き上げるのに正直、相当難儀致しました。。。(^^; 私と致しましては、BLシルバーコートRT、並びにBLゴールドコートそれぞれの主剤成分に関して、その純度が如何に高い (100%に近い!!) かをお伝えさせて頂きたかった訳でありまして、その辺り、なんとなくでも良いのでご理解を頂けましたら幸いです。
物知り顔にての記述に、間違いや不備等がございましたら、その旨、何なりとご指摘を賜りたく思う次第です。最後までお読みを頂きまして、ありがとうございました!!